麻雀で使われるチー(鳴き)とは?麻雀初心者向けに解説

麻雀にはさまざまな鳴きがありますが、そのなかのひとつに「チー」があります。
チーはどのタイミングで使えるのか、また使うことでどのような役割があるのか、麻雀初心者のうちだとわからないことも多いといえるでしょう。
今回の記事では、麻雀におけるチーとはどんな役割を持っているのかを紹介します。
チーを使うためのルールや使いどころ、使う際のメリットデメリットなどもあわせて解説。
正しいタイミングでチーを使えるようになれば、麻雀での勝率が上がったり、立ち回りもうまくなったりするでしょう。
麻雀初心者でルールを完全に理解していない!という方や、これから麻雀をやってみたい!という方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事では、
- ・麻雀におけるチーとは
- ・チーを使うタイミングや使いどころ
- ・チーを使うメリット・デメリット
などについて解説します。
麻雀のチーとは
麻雀の戦術のひとつである「チー」とは、いわゆる鳴きの一種です。
「ポン」や「カン」も鳴きとして存在しますが、チーはその2つと同じく、相手の牌を自分の手牌にできる方法と考えてしまって問題ありません。
同じ鳴きでもポンは同じ牌を3つ揃えるために相手の捨て牌を利用する方法となっており、カンは同じ牌を4つ揃える際に使う方法ですが、チーはまた違った役割を持っています。
チーの細かい役割については、以下でご紹介します。
麻雀のチーのルール
麻雀におけるチーを使用するためには、いくつかルールがあります。
- ・チーは上家からしかできない
- ・チーは順子を作るために使う
上記でも触れているとおり、同じ鳴きでもポンやカンとはルールが違うのがチーの特徴です。
使える相手や使うための条件が決まっているのが、チーの特徴です。
仕様をしっかりと理解したうえで、実際の対局中に戦術として取り入れられるようにしておきましょう。
チーは上家からしかできない
麻雀でチーを宣言したいときは、上家に対してのみ宣言できます。
ほかの鳴きはすべての相手に対して宣言できますが、チーは自分からみて左隣の相手、すなわち上家に対してしか宣言できません。
上家以外の相手がほしい牌を捨てたとしても、チーは宣言できないので注意しましょう。
チーは順子を作るために使う
麻雀においてチーは手牌の搭子を順子にするために使用します。
待ちは特に制限もなく、リャンメン待ち、カンチャン待ち、ペンチャン待ちのどれでも宣言して問題ありません。
上家がほしい牌を捨てて順子にできそうなときは、「チー」を宣言して相手の牌をもらい、もともと揃っていた搭子の左隣に倒して相手に公開します。
ポンと比べると条件が少し難しいですが、使いどころがあっていれば必ず役立つ戦術のひとつなので、しっかり覚えておきましょう。
麻雀のチーは役が早く作れるのがメリット!
麻雀でチーを使うとどんなメリットがあるの?とよく質問を目にしますが、一番のメリットは「役が早く作れる」ことです。
麻雀においては当たり前ですが、相手が捨てた牌や手牌においてある牌は、本来自分の牌にはならないものです。
それを宣言するだけで自分の牌にできてしまうのは、大きなメリットだといえます。
自分の手牌に本来来ることがなかった牌をもらうことで、早くあがれるようになる恩恵は確かに対局においては重要ですので、戦術として盛り込む価値は十分にあるといえるでしょう。
相手の捨て牌を活用するので役そのものが作りやすい
上記でも軽く触れていますが、相手の捨て牌を活用するので役が作りやすいのもメリットです。
後ほどデメリットでも解説しますが、チーを含む鳴きを行使した場合は役が揃っていないとあがれません。
ですが、逆に鳴きを上手く活用すれば相手の捨て牌をどんどん利用して役を完成させられるため、ダマテンやリーチを使うよりは役を揃えやすくなるといえます。
役が完成していないとフリテンとなりあがれなくはなりますが、役を作るのを前提でチーを使うことを考えると、フリテンの可能性はそこまで高くはならないといえるでしょう。
麻雀のチーを使うデメリットを3つ解説
麻雀でチーを使うメリットを上記で紹介しましたが、デメリットにももちろん触れていきます。
チーを使うデメリットはおもに下記の3つです。
- ・リーチが使えなくなる
- ・裏ドラも乗らなくなる
- ・チーした牌は公開されるので相手に手の内がバレやすい
役を揃えやすいことや、早く役が揃えられるのはチーのメリットですが、その反対にリーチが使用できなくなったり、あがれても裏ドラがのらなかったりと、デメリットも確かに存在します。
相手に手の内を明かすことになるので狙いがバレやすくなってしまうのもデメリットなので、こういったデメリットについては注意深く知っておく必要があります。
デメリットも理解したうえで、対局中にチーを活用できるようになりましょう!
リーチが使えなくなる
麻雀では、チーを含む鳴きを行うとリーチは使えません。
対局におけるリーチはかなり強力で、テンパイ時に宣言するだけで役がつきます。
また、ほかの相手にプレッシャーを与えられるのも大きなメリットだといえるでしょう。
そのリーチが使えなくなってしまうので、チーを宣言した場合は必ず何かしらの鳴き禁止ではない役を揃えてあがりまで持っていく必要があります。
闇雲にチーを宣言してしまうと最終的にフリテンとなってしまい、あがれなくなってしまう可能性ももちろんあるため、宣言する前に必ずどの役を揃えたいのかを考えたうえで攻めることをおすすめします。
裏ドラも乗らなくなる
麻雀でチーしたあとにあがった場合は、裏ドラは乗りません。
リーチ宣言してあがったときは、最後に裏ドラの計算も行われますが、チーしたときは実施されません。
したがって、点数が上がりにくい場合があるため注意が必要です。
もちろんチー以外の鳴きも対象で、ポンした場合も裏ドラは乗りません。
もともと高い手を狙っていて高得点をたたき出した場合ならよいですが、下手に安い手であがってしまうと点数がそこまで伸びなくなってしまうので裏ドラに関しても留意しておきましょう。
チーした牌は公開されるので相手に手の内がバレやすい
ほかの鳴きと同様に、チーした牌は相手に公開する必要があります。
相手からすれば、公開された牌で「どの役を狙っているのか」がわかりやすくなるため、手の内がバレやすくなってしまうデメリットがあります。
相手に手の内がバレてしまった場合は、相手が振り込まなくなって放銃の機会を失ったり、あえて安い手で早くあがられてあがるのを妨害されたりすることもあります。
チー以外の鳴きもそうですが、麻雀で鳴くのは「守りを捨てること」と同義です。
麻雀でチーを使用したときは、一早くあがれるように立ち回るようにしましょう。
麻雀のチーを使うタイミング
麻雀においてチーを使うタイミングは、「ほしい牌を上家が捨てたとき」「揃えたい役がある程度見えているとき」です。
まずは上家がほしい牌を捨てなければチー宣言はできないため、自分の手牌で順子にできそうな牌を相手が捨てたときに、宣言するか判断します。
また、タイミングとしてさらに重要なのが揃えたい役が見えているかどうかです。
役がある程度見えていない状態で闇雲にチーしてしまうと、上手く作れずにフリテンに陥ってしまう可能性があるからです。
チーを使用する際は、役がある程度決まってからにしましょう。
麻雀のチー以外に使える鳴きの種類
麻雀にはチー以外にも鳴きが存在します。
主にポンとカンが挙げられるので、こちらの2つも簡単にチェックしてみましょう。
チーと比べるともちろん使いどころや使い勝手も違うので、すべて覚えておいて損はありません。
状況に応じて適切な鳴きが使えると、初心者から一歩ステップアップできますよ。
ポン
麻雀で使われるポンは、チーと少し似ている鳴きの一種です。
ポンの特徴は以下のとおりです。
- ・チーは順子を作るのに使うのに対し、ポンは刻子(同じ牌3つ)を作るのに使う
- ・チーは上家からしかできないが、ポンはどの相手からも可能
- ・チーよりも優先して宣言できる
上記のとおり、ポンはチーと比べて仕様が違うことがわかります。
同じ牌を3つ揃えるのがポンで、3つ順番に揃えるのがチー、のように覚えておくと覚えやすいですが、鳴ける相手が異なる点には注意しましょう。
カン
麻雀で使われるカンは、同じ牌を4つ揃えて槓子とする場合に使う鳴き方です。
カンには2種類あり、鳴きで揃える方を明槓(ミンカン)といい、山からツモってきた牌のみで揃えることを暗槓(アンカン)といいます。
カンはチーよりも優先して処理され、手牌に暗子があっても使えますし、既にポンした刻子にツモってきた4つ目を付け加える(加槓)ことも可能です。
仕様はポンに少し似ていますが、違いはしっかり押さえておくのがおすすめです。
麻雀におけるチー聴(チーテン)とは?
麻雀で登場するチー聴とは、チーを使って揃えた順子で聴牌(テンパイ)することを表しています。
あとひとつ揃えばテンパイになりそう!などのタイミングでチーすれば、それがチー聴となります。
用語の意味としては難しくないので、対局内で出てきてもわからなくならないように、用語は覚えておきましょう。
【麻雀初心者向け】麻雀・チーに関するよくある質問
最後に、麻雀のチーに関するよくある質問を紹介します。
麻雀初心者のプレイヤーだと、やはりチーを使ったときの影響が気になるようです。
そもそも使わないほうがよいのか、使った場合の上がり方や上がれなくなる心配などが多く寄せられました。
それぞれの質問に対しての解説は、以下からチェックしてみてください。
麻雀ではチーなどの鳴きを使わない方がいい?
麻雀でチーを含む鳴きを使用しないほうがいい?という質問が多くありましたが、端的にいえば「状況による」となります。
チーなど、鳴きを宣言するメリットは上がりまでのスピードが上がることにあるので、守りを捨てて攻めきりたいときは非常に有効です。
反対に使わないほうがいい場合というのは、チーをすると食い下がり(点数が下がる)が起きてしまうときや、手のうちをバラしたくないとき、などが挙げられます。
慣れていない初心者プレイヤーだと、攻められるタイミングがわからなかったり、食い下がりが理解できていなかったりすることもあるので、慣れるまでは鳴かない!と決めてしまうのももちろんありですよ。
麻雀でチーを使ったら上がり方はどうするの?
麻雀でチーを使った場合、上がり方は単純に役を完成させることですが、注意するべきなのは鳴き禁止ではない役を作る必要がある、という点です。
チーやポンといった鳴き宣言を行った時点で、鳴き禁止の役は成立しなくなります。
最たる例が「リーチ」です。
チーを使ったあとに成立しなくなる役を覚えておく必要があるので、どれが使えてどれが使えないのかは押さえたうえでチーを使うようにしましょう。
麻雀でチーを使うと上がれなくなることはある?
麻雀でチーを使うと、上がれなくなることもあります。
ほとんどの例が、「役が作れなかった」「フリテンになってしまった」です。
闇雲にチーしてしまい、役が完成しなかった!という場合も上がれなくなりますし、鳴き禁止の役を揃えようとしてしまい、フリテンになってしまった!という場合も上がれません。
回避するためにはきちんと役を覚えるか、フリテンになっても待ちを変えることでフリテンを解消できます。
対局が終わるまでは挽回できるので、上がれなくなっても冷静に対処しましょう。
まとめ|麻雀のチーは有効に使えばかなり役立つ戦術!
麻雀におけるチーは、正しく使えばかなり有効に使える戦術のひとつです。
同じ鳴きでもあるポンやカンと比べると仕様は異なりますが、ほかの2種類と同じくらいに戦術に盛り込めるものでもあります。
狙っている役を早く完成させられるメリットは大きいですが、役の種類をしっかりと覚えておく必要があったり、チーした手牌は公開されるため狙いがバレやすくなったりするデメリットもあります。
正しいタイミングで使えばスピーディーに上がれる戦術でもあるため、使いどころを見極めて役立ててみましょう。